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今日は選曲について、特にポピュラー音楽の選曲への考え方を書いていこうと思います。
流行のポピュラー音楽をレッスンや発表会に取り入れるか否かは、色々な先生が色々な考えのもとで取り入れているかと思います。
ピアノ指導を始めた最初の数年は、私も選曲についての知識が少なく発表会やレッスンでの曲としてポピュラー音楽を取り上げていました。(当時は千と千尋の神隠しや、おさかな天国が大流行でした・・)
初めにお伝えしておきますが、私自身はポピュラー音楽を仕事で頼まれて弾く機会もありますし、ピアノソロ内容はお任せでと言われて、自らポピュラー音楽を選ぶこともあります。
クラシックで学んできましたがポピュラー音楽を演奏するのは好きです。
ですが、それ以上に難しさを感じることが多くそれは指導となるとより一層難しさを感じます。
まずは、ビート感(拍感)を感じること。
運指を決める作業。やはり教本で弾いているような曲と違いピアノのために書かれた曲ではないのでとても大変な作業です。
リズムに関しても教本で習うようなレベルではない難易度のものが多いです。
アレンジに関しても弾きたいという生徒さんのレベルに合うものを探すことはかなり大変です。
大変な作業を生徒さんのために沢山している先生方も沢山知っていて、そういった熱意は本当に素晴らしいことと思います。
私としては難しいから、大変だから、という理由ではなくポピュラー音楽をレッスンで取り上げない理由があります。
それは現代の作曲家(特に邦人の)の先生方が子供たちのために本当に素晴らしい作品を作曲されているからです。
私が大学2年生の時に作曲法の授業があったのですが、その時の先生が「現代音楽と言うと前衛的な作品が溢れているけれども、それよりももっと子供がピアノ弾くのが楽しいと思うような作品を書くことに重きを置いていきたい」とお話しされていたことを今でもよく覚えています。
ピアノ指導を始めて大手の音楽教室に入り、コンクールの課題曲や先輩の先生方の発表会の選曲を見て勉強させていただき、子供のために書かれた素敵な曲がたくさんあることに本当に感動し、大学の作曲の授業で先生がおっしゃっていたことを思い出して実感したことは指導する上で常に心に留めています。
邦人作曲家の作品もたくさん素晴らしいものがありますが、ギロックの作品も素晴らしい作品ばかりで、私自身も弾きたい曲がたくさんありますし、実際にコンサートの曲として演奏した曲もいくつかあります。
こういった素晴らしい作品を子供たちに少しでもたくさん弾いてもらうのは指導者の役割だと思いますし、大人の生徒さんでもとてもきれいな曲だから弾いてみたいとレッスンの曲として選ばれる方もいて、素晴らしい作品があるからこそレッスンも楽しくできることを実感しております。
ポピュラー音楽をレッスンで取り上げることは、やはり指導者のそれぞれの考え方が別れるところで、中にはポピュラー音楽は一切レッスンをしないと言う先生の考え方もわかりますし、積極的に取り入れる先生の熱意もそれもまた素晴らしいことだと思います。
ですが、知っている曲だからという安易な選曲は、成長のスピードを緩めてしまうこともありますし、高校生になる位までの間は是非、教本を進めること、ピアノ曲として作曲されたクラシック音楽を中心にレッスンを受けられることを推奨いたします。
私自身の選曲の方向をブレないようにしてから15年以上経ちますがレッスンや発表会でポピュラー音楽を弾きたいという相談をされることはありません。(幼稚園の先生をしている生徒さんから園の行事で弾くことになった等で指導することはあります。)
昨年はほとんどの生徒さんがピティナのステップに参加するのを見送ってしまったので、ここ最近で4月の参加へ向けて、選曲が終わったところです。「わぁ、可愛い曲!」「楽しそう!」とワクワクしながら曲を決めて楽しく取り組んでいる姿を見られて嬉しく思います。
一人一人の生徒さんが、素敵な曲、お気に入りの曲に出会えるよう私も常に新しい曲を勉強していきたいと思います。
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